美容室が同じエリアに1店舗しかない場所はほとんどありません。他の美容室があるということはその店舗は競合サロンとなり、その中から選ばれないと集客ができません。
単に技術があるだけで繁盛店になる時代は終わりつつあります。。技術があることを美容室を探している人に届けないとお店には来てもらえません。
多数存在する美容室の中から選ばれるためには、競合する美容室がどのような特徴を持っているのかを調査し、それをもとに自分の美容室との比較を行うことで、顧客に選ばれる美容室を作り上げることができます。
そのために重要なのは競合分析です。今回は競合分析をする際に見ておきたいポイントを解説していきます。
数ある美容室の中から本当の競合を見つける
同じエリアの美容室をネットで検索すると、多い地域では数百店舗がホットペッパーに掲載されているエリアもあります。その数百店舗が全て競合サロンにはなるのですが、スタッフの人数や席数、コンセプトや料金など違いが多くあるはずです。そのエリアのなかで1番になるのは難しいので、自分の美容室と規模が似ているサロンを分析していく方が集客に役立っていきます。
自分が運営している美容室が競合する美容室と比較した時に、予約状況や売上が上回っているのかを分析していきます。
では競合サロンの調査ですが、シンプルにホットペッパーにエリアを絞って1店舗づつ見ていきます。ただ見ているだけだと感覚で捉えてしまうのでデータとしてまとめていきます。
競合店調査の集計表
こちらがRELIVE加盟店の長野エリアを分析したものになります。
ホットペッパーのリストを上から順に見て、各店舗の情報を集計していきました。
・店名
・打ち出しているコンセプト
・一覧で表示される画像
・一覧で表示されるクーポン
・口コミ件数
・ブログ件数
・予約状況
・実際に見て感じるコンセプト
・客単価
自店の競合店を知るためには?
Googleなどで「長野市 美容室」等の「地域名+美容室」を検索してホットペッパーを見た時の一覧だけでも十分にエリアの状況を見ることができます。
一覧で自分の美容室に似たような規模の美容室を分析していきます。自分の美容室と規模が違うと参考になりづらいので席数が近いサロンのみを見ていきます。席数は5席以下、5〜10席、それ以上の3つに分類します。
同じ規模の美容室は店舗ページまで見て必要な情報を分析します。その際に押さえておきたい情報はこちらです。
一覧ページ
・店名
・2枚の画像は何を掲載しているか?
・カット料金、席数、ブログ件数、口コミ件数
・できればクーポン3つは何をおしているクーポンか(カット、カラー、トリートメント等)
店舗ページ
・客単価
・性別、年代
・予約状況
・スタッフ人数
一覧ページでは競合の美容室のコンセプトやホットペッパー内での対策をおこなっているか分析します。
店舗ページでは競合の美容室の顧客や集客の状況などを分析することができます。
検索をかけた一覧には【PR】という広告枠があるので、その美容室は除き2ページ分(40件)見てまとめていきます。
上記の集計表の様に、自分の美容室と同じ規模の美容室を集計していくと同じエリアでの市場を分析することができます。
競合美容室を分析し自分の美容室のコンセプトを決め、価格の調整や集客の施策を考えていきます。
競合店の分析に絶対必要なポイント
例えば自分の美容室が髪質改善をコンセプトにしている場合、同じエリアで髪質改善をコンセプトとしている美容室と比べたときに集客ができているかを判断していきます。
間違えてはいけないのは打ち出しているコンセプトは髪質改善だったとしても、実はメンズカットが多いとかは良くあるので注意が必要です。
一覧ページで髪質改善をコンセプトとしている美容室の予約ページで1週間の予約状況を見ていきます。ほとんど予約が埋まっている場合、予約が取れている理由を分析していきます。
自分の美容室と席数が同じであっても、スタッフの人数に違いがあると予約状況は変わります。
繁盛店がなぜ新規の顧客を集めることができているのか、その理由を考えていきます。ポイントは【価格、クーポン】【口コミ】【ヘアスタイル】【コンセプトの表現方法】などが集客できている理由と考えられます。
価格、クーポン
価格がエリア内の他の美容室と比較して安ければ新規の顧客を集めやすくなり、逆に高ければ集客の難易度は上がります。クーポンも新規の割引率が高いほど新規が集まりやすくなります。
口コミ
繁盛店では多くの口コミと高評価が見られるのが一般的ですが、それだけでなく口コミの内容や質についても見ていきます。コンセプトに対しての口コミが多く書かれていると集客できる要因になっている可能性があります。
ヘアスタイル
ユーザーが見た時にコンセプトが想像できるヘアスタイルが集まっていると、自分が利用した後の状態がイメージできるので集客に繋がります。
コンセプトの表現方法
髪質改善や艶髪、〇〇エステなど、髪の毛がよくなる状態を表現する方法によって、美容室のコンセプトが顧客に伝わりやすくなります。縮毛矯正やトリートメントの技術名はそれをやりたい人にしか利用されません。髪質改善は髪質をよくしたい人全員に利用してもらえる可能性があります。
自店を繁盛店にするためには競合を知らないとできない
このように競合店がどのように集客できているのかを分析することで、その知見を自店のコンセプト作りに活かすことができます。
エリア内のご来店していただける可能性がある人数は限られていています。その中で自店が決めたコンセプトを打ち出してエリア内から選ばれることが、集客を強化していくことです。
自店の課題や改善点はもちろん重要ですが、それと同時に競合店の分析を行うことで、より良い店舗作りが可能になります。ぜひ、競合分析を試してみてください。